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月下 桜 の 世界



兵庫県立美術館 ビル・ヴィオラ展にいってきました

神戸の三宮の東エリアにあたらしくできた兵庫県立美術館の ビル・ヴィオラ展にいってきました。建築は安藤忠雄さん。構造美を最大限生かしたシンプルかつ、おおらかな建物です。
兵庫県立美術館 ビル・ヴィオラ展にいってきました_d0079278_2227342.jpg

建物に日があたって影がかかるといろいろな表情が。西日がさすと、とても神秘的な空間に。
今回は映像の展覧会ということで、どんなものかどきどき。
美術館のhpはこちら。
http://www.artm.pref.hyogo.jp/home1.html


概要を書きますので、行くご予定の方は、ここまででw
続きをみたい~というかたはmoreを押すと開きます。

きょうはここまでです。
みてくださってありがとうございます~^^
それではまたあした~^^

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映像作品が各部屋でいろいろな形で展開されていました。
1)クロッシング
吊るしてあって、両面をみられる大きなスクリーンに男の人が歩み寄ってきます。すごくスローモーションで、スクリーンからでてくるんじゃないかというこわさもあります。
片面では、足元からちろちろと火の手があがり、男を覆うように焔が燃え上がっていきます。
その様子は、まるで地獄の煉獄の焔に焼かれ、浄化された魂がゆらめき舞い上がるかのような焔のうごきです。恐ろしいほどの音と焔の渦に男のすがたはいつしか消えて・・・。
同時に、裏面では、水が上から降ってきます。はじめはしずかに雨のように、やがて滝のように激しく男にふりかかり、跳ね返った水のうごきまでも生きているようにみえます。
流れ落ちる水は、ときに粒、弾丸のようで、くっつきあっては筋をつくり、また離れ、地面を打ち抜いて大きく跳ね返るのです。そしてまた、男の姿はいつしか消えており、しずかに水が滴る作品でした。
火と水は「か」「み」ですから、単に反対のものというより、どちらも浄化する、消し去る作用をもったもので。スローモーションでみる姿はいろいろなものを連想させたり、ただその造形に見入ったり。。。圧倒される作品でした。
2)サレンダー
上に女性、下むけに男性が展示されていて、まるで合わせ鏡のようです。中央の水面に顔をつけ、水面の波立ち、変形するそれぞれの表情をスローでみます。グラフィックでゆがめたような、顔の変形。。。苦しそうな顔の表情が続き、こちらもひきこまれそうになります。
3)驚く者の五重奏
横長のスクリーンに超スローで女性一人、男性4人の群像がうつしだされ、それぞれの感情・表情が微妙に変化していきます。
一瞬絵画のようで、どこかがうごいていることに気づくような。超スローのためか、感情がダイレクトにつたわってくるようでした。目の動き、手の動き、すこしのしぐさがおおきな意味をもっていました。
4)あいさつ
街角に二人の女性が話していて、そこにあらたな女性が加わってあいさつをする45秒の時間を10分にのばしての映像です。女性の服装などから、まるで中世の絵画をみているような錯覚にとらわれます。とくに、右側の女性の赤い長い布のうごき、手のうごきが、絵画的な動きをするので、目をうばわれます。おくの人物2名もひそかにうごいていました。
5)キャサリンのへや
ちいさな額縁の部屋で、窓の位置はおなじだけれども、家具や窓からみえる空の色が変わっています。女性の行動もそれぞれのへやにあった行動。人間の生活のひとこまを切り取ってかざったかのような作品でした。
6)4人の手
こども、父母、祖母の手が、それぞれ決まった同じ動きをゆっくりとくりかえします。
年代や、生活が凝縮されているようでした。
7)みつめる
こちら側に「みてはいけないもの」がおいてあるようで、列をなしたさまざまな人物が入れ替わりたちかわりそれをみて、ショックをうける表情と動きをあらわします。
一瞬の表情も、スローでみると、より増幅して伝わってくるようです。
8)漂流
人種・年代・性別のまったくことなる人物19人がゆっくりとそろいます。まるで電車かバスをまつように。ある人は音楽をきき、あるひとはかばんをごそごそ。あるひとは割り込んで平気で本をひろげたり。そこに大音響と大水流がかけられます。あるひとは立っていられず、伏せ、あるひとは必死に抵抗し、ひざを屈しつつもまたたちあがり、水に抵抗したり。あるひとは顔を覆い、必死に耐えています。やがて水がおさまると、がっくりひざをつき、うなだれるひと、たおれているひとを気遣う人、抱き合うひと。
大きな災害や不幸にどう立ち向かうのか、崩れ落ちてもどう立ち上がっていくのかというこころのうごきを表現された作品だとおもいました。
9)はつゆめ
古い作品になります。日本の風景をきりとり、色彩、光と水のであいを表現していました。
興味のおもむくところがなんだか似てて、、、ふしぎな感じがした作品です。

全体として、超スローで表現される世界です。
一瞬の感情・こころのゆれ・表情・身振りなどがひきのばされることで増幅し、強調されてこちらに伝わるように感じました。水を使った作品も、とても心の揺れなどがひきだされていたようにおもいます。ただ、その場にいるだけで、湧き上がってくる共感。心の揺れ。
どの作品も絵画や現代劇のようで充実したものでした。
by tsukisitaum | 2007-01-27 22:25 | 美術館・展覧会
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