電車に乗るとき、先頭の線路のよく見える、正面の窓を眺めていることが多いのです。
桜の季節は、桜並木の中を(高架なので、丁度いい高さになります)抜けていく様子も圧巻だし、いろいろなものがよくみえるから。
片側の座席に座っているよりも、立っているほうがいろいろなものがよくみえます。
さすがに、車内でカメラをだしてすたんばってることはできないのが、残念なんだけど、そんなちょこっとだけ、見えた素敵な光景を、書き留めておきます。
普段は、こういうものは、無印良品の文庫本ノート(文庫本のサイズ・装丁で中身は白地のノートがあるのです)に書き留めたりしているんですよ。
雑誌ですてきだなあとおもった、椅子や雑貨とか。
お店で耳にした会話と、おもったこととか。
写真には撮れなかった、素敵なものとか。
ときどき、見返しては、楽しんでいます。
ー車窓からみた風景ー
川辺の草が、風になびいて銀色にうねっていた。
風のうごきが、よくみえた。鳥も人もいなかったから、私だけの秘密。
高校の部活。テニス部で、男子がテニスをしていた。手前のフェンスには、かじりつくように見ている女子が10人くらい。フェンスの網に手をかけて、つま先立ちしてみている姿は、なんだかいじらしい。
声が聞こえただけで、耳まで赤くなるような。
ちらりとでも自分をみてくれているようにおもって、すこしすましてみせたり。
ほかのみている女の子のことなんか、すっかり忘れちゃって、彼と自分しかこの世にいないかのような時間をすごしていたり。
そんな、焦がれるような恋をしているかもしれない彼女たちは、すこしうらやましかった。
赤い帽子をかぶった小学生の低学年の行列。二人一組で手をつないで、歩いていた。前をむいたり、後ろとしゃべったり、忙しそうだった。
白い体操服を着た中学生たちは、向かいのホームの端っこにかたまって、三角すわりをしていた。遠足かな。ホームで、三角すわり。学生のときにしか、できないこと。
青いジャージをきた中学生たち。背の高さがみごとにばらばらで、小学生の高学年~中学3年生くらいの幅がある。でもゼッケンには1と名前が明朝体で書いてあったから、みんな一年生。胸に大きく縫い付けられたゼッケンは、きちんと縁がミシン掛けしてあるものもあれば、じぶんで、かがったような、よれよれのものもあった。明朝体の字も、印刷してあるのかと、しげしげみたくなるようなきれいなものから、明らかに本人が、一生懸命書いたもの、明朝体なんてしらね~とばかりに、ぐにゃぐにゃにかいたものまであって、おもしろかった。
パトカーの車体の上には、大きく名前と番号が書いてあることを知った。わたしのみたのは、「大淀3」。
大阪にでるまで10分少しのあいだ、線路の補修・点検をしている、青い服・黄色いヘルメットのひとびと3組とすれ違った。安全であることが当たり前の交通機関。なにごともないことが当たり前。なにごともおこらないように、誰かがきちんと点検してくれている。なにもなくても。
四角いまるごとの食パンをくりぬいたような、十三付近の橋を渡る。電車が通ることで、橋が振動して、下の淀川に波紋が生まれる。
川辺に水鳥。少し前には、おばあさんがゴム長をはいて、しじみだかなんだか、貝を採っていた。ときどき、羽虫のような、ウィンドサーフィンをしている人々がみえる。
梅田駅にはいる、直前、きれいに刈り込まれた躑躅がショッキングピンクに色づいていた。
一瞬しか目に触れない、この場所にも、だれかが花をうえて、育てている。そういう場所は、案外多いように思う。
ー天王寺公園の風景ー
地下鉄のエスカレーターをあがってすぐのところに、すごいひとだかり。
おじちゃんたちが、数組、将棋をさしていて、おじちゃんたちがおおぜい立ち見していた。
天王寺公園もバラがよく咲いていた。つるバラがおおいのか、わりあい高いところに咲いていた。ベンチにのんびりすわっているおじちゃんたち。
ガイドヘルプで散歩にきたのか、お年寄り二人と若者二人。バラとおばあちゃんたちとで写真を撮っていた。
おなじく、ガイドヘルプでおでかけちゅうの目の不自由な男性と若者のペア。自動販売機のまえで、なにを買うのか説明中だった。
家族だけでなく、ヘルパーさんとでかける人々が増えている。それは、きっといいことなんだろう。
けやきの若葉がとっても綺麗な色で、きらきらしていた。
きみどりの、もっとあかるい、触れたら、きっと薄くてびっくりしそうな若葉が、ひらひらしていた。
飛行機雲がひょろひょろになってのびていた。まるで、龍みたいだとおもって、写真をとったら、すぐに消えてしまった。写真にとってもらうのを待っていたのかもしれない。
美術館の横の和風の庭園には、大きな池があって、杜若(かきつばた)と睡蓮が咲いていた。
こういう水辺の花は近寄れないので、望遠をもっていかないとね。
亀ちゃんたちがかわいい手足をうごかして、のんびりおよいでいた。おおきな鯉たちも口をぱくぱくしながらゆったりおよいでいた。おばさんは、亀ちゃんにえさをやりたがって、鯉にとられるとくやしがっていた。
公園の鳩は、恋の季節。雄らしき一回りおおきな(おおきく見せている?)鳩が、のどをふくらませて、シッポの羽をひろげて、頭を下げたりして、雌の前をうろうろして、アピールしていた。雌はしってか、知らん振り。雄もそのうちにあきるのか、ふつうのおおきさにもどって、えさをつついたり。そういう光景があちこちでみられる。
ときどき、枝をくわえて、はこぶ姿も。どこかでこっそり巣をつくっているらしい。
雀ちゃんは、あつまって、ケヤキの樹の下の砂場で砂あび。くぼみになっているところが3箇所あって、そこにそれぞれおさまって、ばしゃばしゃやっていた。そこは、ひなたぼっこにもきもちよさそうなところだったから、ほかの雀ちゃんたちもうずくまっていた。
こんな感じでした^^
またおもしろいものをみかけたら、かいときますね。
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